今週末、土浦市で第72回土浦花火競技大会が催されるとのことで、私は群雄ネットの方や妻と行く予定になっています。思い返すと、この花火大会を見に行ったのは数えるほどしかなく、しかもきちんと見た記憶が全くありません(^^;。従って、今回初めてきちんと見に行けることが非常に楽しみだったりします。
さて、この花火大会、最初に見に行ったのは中学1年の頃に遡ります。この時、私は今のオーディオライフの発端となる、とある光景を目撃したのでした。
中学1年の秋、当時の友人に誘われて土浦の花火競技大会を見に行くことになった。それまで、土浦と言えば私にとって「遙か遠い場所」であって、自動車や電車で行くべき場所という認識だったのだが、その時、初めて自転車で行くことになった。
花火大会に行く途中、その友人の自宅に初めて上がらせてもらったのだが、そこで驚くべき光景を目にした。その家の12畳はあろうリビングにはSONYの3管式プロジェクタを始めとし、巨大なコンパチブルプレーヤ(PIONEER CLD-9000)、NECのサラウンドプロセッサ、VHDプレーヤ、複数のビデオデッキ(Victor製)、YAMAHAのプリメインアンプ、SONYの巨大なカセットデッキ、複数組のスピーカ、そして、壁を埋め尽くすほどのLD&VHDソフト…。それまで、ここまで本格的なオーディオシステムを見たことがなかった私は「凄い…」と思わず絶句してしまった。
その頃、私の家(実家)にあった音響システムは今では想像も出来ないほどプアなもので、「それ以前に使ってた電蓄の方が音が良かったかも」と父に評されたCD-4方式のTechnicsのレコードプレーヤ+レシーバ+スピーカと、AIWAのカセットデッキ(AD-7400)、そして前の年の大晦日に導入されたばかりのCDプレーヤ(Technics SL-P300)位のもので、ビデオデッキは無かった。このシステムが奏でる音は、場合によっては「電気店の店頭に置いてあるSANYOのミニコンにも負けるかも」と、当時の私ですらも思っていた位であったから、今では聴くに堪えないものであろうことは想像に難くない。
さて、友人の家のシステムについてだが、その日は結局音を聴くことは叶わなかったが、それから約1ヶ月後に、そのシステムのオーナである友人の父に、たまたま私が持ち合わせていた「天空の城ラピュタ イメージアルバム」を掛けてもらうことが出来た。そのシステムが奏でた音はまさに「!!!!!!」としか表現のしようのない、音質、音量共に私の想像を遙かに超えた凄い音であった。
帰宅後、私はこの感動を興奮混じりに父に伝えた。父はその時「ふーん…」と特に興味が無さそうな反応だったのだが、その数ヶ月後、今の実家のオーディオシステム&私にとってのオーディオライフの原点となる「AU-D907XD+DS-77HR」が突如自宅に導入されたのは、私のその興奮が、父の背中を押す一つの要素になったのでは、と思うのは買いかぶりすぎであろうか?
その友人はその後、私とは違う方向へと進み、今や十数年もの間全く音信不通ですが、どうしているのでしょうか。土浦の花火競技大会と聴く度に、その友人と当時の私の興奮を思い出さずには居られないのでした。