徒然

ここへのREFERERを見ると

どうもMDS-JA333ES絡みが多いような…、と思い、チトだけわしもググって見たところ、意外なくらいに音に関するインプレがないことに気付きました。と言うわけで、今日はその話でも。
MDが登場する前、民生用ディジタル録音機器と言えば「DAT」がその主流(PCMプロセッサ+VTRだとか、NT(ソニー)なんてのもあったけど。)でした。しかし、登場当時に著作権協会等からのクレームにより、ブラックなイメージがつきまとってしまったことや、使い勝手がCDに比べていまいちであったこと、高価であったことなどから、一般に普及しませんでした。しかし、フォーマットとしては優れた部分もあり、音質的にはCDを上回る上、長時間録音(fs=32kHz,ノンリニアであれば、最高6時間)出来るという点については、生録やエアチェックなどをする場合、他のフォーマットを寄せ付けない魅力がありました。まあ、そう言うこともあって、うちにも当然のごとくDATデッキがあったりします。
登場当初のMDは、ランダムアクセス、編集が簡単、メディアの可搬性が高い等と言ったDATにはない魅力がありましたが、伸縮アルゴリズムやDAC等が未熟だったこともあってか「所詮音質的にはピュアオーディオレベルではない(当初、DATとMDの両方を開発・販売したソニーとしては、「MDはゼネラルオーディオ向けの製品だ」とアナウンスし、実際に1号機はポータブル機器のみでした。)」と言うのがわしが試聴した際の感想だったと記憶します。ちなみに、ほぼ同時期にDCC等というフォーマットも登場し、そちらについても試聴しましたが、MDのATRACが1/5の伸縮率にたいして、DCCのPASCが1/4だったことや、MDがポータブル型なのに対し、DCCが据え置き型の機器だったこともあって、「音質についてはDCCの方が上、但しDATには劣る」と言う感想でした。と言っても、DCCは使い勝手があまりにも悪すぎたため「幾ら音質がMDよりマシとは言っても、これじゃあ普及はあり得ないだろうなぁ」と言う印象もまた、受けましたけれども。
従って、わし自身は「MDは、ポータブル型やミニコンポなどで普及する可能性はあるが、ピュアオーディオに組み込まれることは殆ど無いだろう」と思っていましたし、実際、ソニーが初代据え置き型MDS-501を発売したときは、「謀ったなソニー!」などと言っていたものです(笑)。
その後、ケンウッドやソニーから高音質なMDデッキが登場し、各オーディオ専門誌がそれらを評価するようになって、DM-7080やMDS-JA22ESを試聴しましたが、「確かにMDはかなり良くなった。しかし、まだDATレベルではないな…」と言う印象でした。しかし、それを払拭するデッキが登場しました。それが未だ名機として名高いMDS-JA555ESです。これを試聴したとき「並のDATデッキの上を行っている…いや、へたすると安いCDプレーヤよりいい音がするんじゃないか」と衝撃を受けました。実際、自宅のD-HS5と比べても、情報量不足は感じさせませんでした。
それ以後、DATに対する執着心というか、愛情は急速に失われていきました。実際、この数年間、DATデッキの稼働率は激しく減少し、2月に1日くらい使えば多い方、って感じですかね。
さて、MDS-JA333ESの音質についてですが、先のJA555ESに負けず劣らずの情報量でありながら、JA555ESが多少上品な音質に対し、JA333ESは元気な音であったように記憶します。最初、「やはり333ESは555ESを超えることはないのか…音が軽いぞ」とか思ったものですが、よくよく聴いてみると情報量の差ではなく、キャラクターの差であったことに気付きました。いずれにしても、現状では最高峰のMDデッキの一つ、であるのは間違いありません。動作も非常に安定しており、重厚な筐体デザイン、機能省略など一切感じないリモコンなど、所有することに喜びを感じられる素晴らしいものです。とは言え、HiMDの動向も気になるところですが…(^^;。

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