徒然
最近復活したxenon氏の日記に、次のようなことが書かれていました。
(前略)当時、ラジカセやミニコンポと言った統合型再生(録音)機器は存在しなかった ので、音楽を聴くのに多くの人が安価〜高級なバラコン(いわゆる単品コンポ)を競って購入していた。(以下略)
「はて、本当にそうだったっけ?」と思い、ちとググってみたところ、日本初のラジカセはアイワのTPR-101型で、1968年に登場しています。また、システムコンポやコンソールステレオに至っては、更に古い筈(「筈」とあるのは、特に調べていませんので。ただ、ラジカセより後に登場とは考えにくいです。)なので、当時も統合オーディオ機器は存在してます。そもそも電蓄自体が「統合オーディオ機器」と言えなくもない気が(^^;。
しかし、今、それらがネット等であまり語られないのは、当時も「音楽を聴くための装置に拘っていない」層が存在したからな訳で。今だって、音楽を聴くのなら「ラジオやテレビの歌謡番組で十分」という人は少なからず居ますし。
結局のところ「趣味としてのオーディオって何なのよ?」と考えると、「オーディオと言うより電気機器自体が好き」、「音楽の音質に拘る」と言ったところに落ち着くのではないかと個人的に思っています。昨今、オーディオが凋落してしまった原因は「電気機器自体が好き」だった層が自作PC等に流れたことや、各メーカが目先の利益のみを考えて、長期的なマーケティング計画を立てずに機器を乱発してしまったことが大きかったと推測します(実際、数十万円もするフラッグシップ機が、たった1年程度でモデルチェンジする様は「いつ手を出せばいいのか分からない」と消費者に印象づけるものでした。)。実際、「音響機器はバブルがはじける前から既に凋落の一途をたどっていた」と故長岡鉄男氏はかつての著書にて述べていましたし。