ドラテクを嘲笑される

PORSCHE BOXSTER試乗

つくば国際展示場にてメルセデスとPORSCHEの試乗会があるというので、冷やかし半分、後学のための経験という気持ち半分でBOXSTERに試乗してきました。

正直、わしごときヘボドライバーが試乗記を書くのは恐れ多く、「お前はPORSCHEの素晴らしさなど微塵も理解していないじゃないか」とお叱りを受けてしまうかもしれませんが、素人目には次のように映りました。

  • とにかく、全ての物やフィーリングに理由や哲学があり、しばらく走り続けるとその意味を解すことができるという奥深さ。ステアリング・各ペダル等は最初「重いな」と思いましたが、それ自体もコントロール性という視点から見れば全てベストとも言うべき素晴らしいセッティング。とにかく妥協らしきものはどこからも感じられません。
  • 背後から聞こえるエンジンノイズは、普通に街乗りしている分には「ちょっと音量が大きいかなあ」と思いましたが、回してみればどの回転域でも音量がフラットで、回せば回すほど心地よいサウンドが聞こえてきます。しかも決して煩くない。これに比べると先日試乗したZ33は高回転域だと煩いだけであまり気持ちよくなかった印象があります。
  • 乗り心地。決して柔らかいセッティングではありませんが、不快な微振動などは一切感じず、ただただドライバーに必要なもののみを伝えてくれます。コーナでは特に大きなロールもなく、車の挙動も大変安定していました。わし的には、その際の横Gの出方が凄く自然だったのが印象的でした。
  • 加速。今回試乗したのは2.7リッターの方でしたので、直線での加速性能に限ってはZ33の方が良かったです。ただ、ドライバーの安心感はBOXSTERの方が上でした。
  • 内装については非の打ち所などありようもなく。メータは国産のような自光式ではありませんが、本当に見やすく、しかも格好良かったです。というか、国産のそれはデザインがイマイチなのを隠すために、派手に光らせて誤魔化しているのでは、とすら思った次第。

…とまあ、なんだか褒めまくりですが、Z33のように変にとがって無く、普通乗りしてもそれほどそれほどストレスを感じないほどの乗り易さなのに、ドライバーの腕次第では素晴らしいパフォーマンスを発揮する、という点において、驚きを隠せませんでした。というかですね、わしのドラテクでは、よもや車の方に嘲笑われているんじゃないか?という気すらしましたよ。それくらい懐が深い。

で、当然こんな高価な車、逆立ちしても買えませんが、もし買えたとして選ぶかどうか…というと、少なくとも現時点ではNoかなあ。理由は前述の通り、車の善し悪し以前にわしのドラテクではとても使い切れないだろうな、と。Z33を随分貶してしまいましたが、しかし、わしにはZ33の方があっているような気がしますね。BOXSTERに比べれば、変に煩くて、操作系は頼りなく、メータもただ光るだけで見やすくもなければかっこよくもなく、乗り心地も普通に乗る分にはただ固いだけの印象しかないですが、それでもまだ、わしにはそのガキっぽいセッティングのほうが好みみたいです。

BOXSTERは、将来金ができて、しかもそれだけの金を車に掛けても問題のない状況になり、かつ、わしのドラテクがBOXSTERに見合うほどの物になったら、また検討しましょうかね。車自体は本当に素晴らしかったですし。

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