月も既に半分を過ぎ
関東も入梅した割には余り雨が降らない日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。私は何とか生きています(^^;。
さて、先刻夏の棒茄子が出たのですが、今回(前年度下期)は評価が満足できる内容だったこともあり、自分へのご褒美を買っても良い、と家内からの許可を取り付け、思い切ってKSeries Esuleを寝室用として購入してしまいました。これだけの金額を使うのは久しぶりです。
本音を言うと、元々は試聴をするだけのつもりで、某量販店に行ったのですが、そこには偶々KENWOOD社の営業さんが居り、色々とマニアックな話をしているうちに乗せられてしまった、と言ったところなのですがね…(^^;。ただ、話自体は本当に面白く、また、色々考えさせられる内容でしたので、それだけでも十分価値がありました。「弊社はもうバラコンを完全に止めてしまった」との発言があったり、ケンウッドと社名を変更してから20年以上経った今でさえ、かつての社名である「トリオ」というブランドを(少なくともその営業さんは)強く意識し、誇りにすら思っているのでは、という印象を受けました。本機の上位モデル(限定生産)であったK-TR60に「トリオ」を冠したのも、こう言った思いを抱く方が社内に多く居たと仮定すれば、なんとなく納得できてしまう様にも思えてきます。
さて、自宅でそれなりにセッティングをし、この週末に聞き込んだのですが、印象で評価すると「凄く見栄えのする盆栽」と言った感じですかね。営業の方も言っておられましたが、決してパワフルな音ではないし、スケール感もない。しかし、高域の繊細さはフルサイズコンポに十分迫りうるほどで、そのアンバランス感が聴いていてなんとも不思議な感じでした。聞き込むと、高域が若干強調されている様な気もしますが、決して下位機種のそれらと違って耳障りではないし、むしろ清涼感すらあります。…この音の方向性、どこかで聴いたような気が…と少しデジャブに陥ったのですが、そういえば同社のチューナ、KT-V990に似てますね。きっと、KENWOODが本来求めていた方向性って、こういう音だったのかもしれません。一方、今まで私が使用したことのあるKA-7010やDP-7010、DMF-7020はこの方向とは違い、もっと穏やかな音調でしたけれど…、もしかしたらその時期がKENWOODにとって一種のターニングポイントだったのではなかろうか、などと勝手に妄想したりしてます。
まだエージングも終わっていないので、まだ本領発揮という感じではありませんが、色々使いこなしをしつつ、何か面白い状況になりましたら、またレポしたいと思います。