お別れパーティという名の告別式
昨日の日記に書いたIさんのお別れ会に参列(出席?)してきました。一晩経っても未だ現状が認知できないほど動揺したまま会場に入り、目の前にある遺影や思い出の品の数々は明らかに自分の知るIさんのそれであっても、なお現実味に乏しい、と感じていました。しかし、会終了直前にお父上(Iさんのお父上は私にとっても剣道教室での恩師でもあります。小学生時代のI先生はとても厳しく、大きく見えたのですが…この日のIさんのお父上は非常に淋しげで、小さい姿に映りました。それがまたとても物悲しくて…。)からのご挨拶の中で、逝去される際の状況を聴き、急にそれが現実に迫ってきたとき、思わず片手にハンカチを握り、それを目頭に当てていました。
「ああ、本当にあの時の仲間が逝ってしまったんだ…。」と、その時初めて理解できたのでしょう。
Iさんとわしの関係は、客観的に見て実は大したことはなく、剣道教室での先輩と後輩に過ぎなかったのですが、それでも、不甲斐ない部長であったわしに見かねたのか、色々と提案したり助言してきたIさんの視線は常に真っ直ぐで、そのひたむきさはとても印象的だったし、1年半前にF先生よりIさんの現状を聴いたとき、それは当時一緒にがんばった仲間としてとても誇らしく、また、そのバイタリティあふれる姿に敬意を抱いていました。そして、将来自分の息子がこの剣道教室にお世話になった暁には、何らかの形で再会できるのでは、と期待していた部分もあります。
それなのに…。
正直なところ、日々の生活をなげうってしまいたくなるほど、意気消沈しています。自分の中の一つの導が消えてしまったとすら感じています。Iさんの好きな言葉に「過去は振り返らない」というものがあったそうですが、わしはそこまで強くなれそうにないな、と故人には申し訳なく思いながらも、この気持ちを抑えることが出来ず、ここに残すことにしました。何れ、今日の出来事が正視できるようになるくらい、強くなれるその日を信じて。