自分でも少しあきれているのですが
先日購入したEsuleでカセットテープが聴きたいと思い、つい、TC-KA7ESをヤフオクで購入してしまいました。これで、今の家にはTC-KA7ES前期(ちなみに、前期と後期では見た目上、「パットプレッシャーリダクションの色」と「リモコン」が異なります。機能上は全く同一ですが。)一台、同機後期(父の所有物)一台、TC-KA5ES後期一台と、計3台ほぼ同一のカセットデッキが揃ったことになります(苦笑)。
いやまあ、似たような機体をまたも購入するのはさすがにわしも少し躊躇しました。実際、当初はT-D7とかの購入を考えていましたから。でも、実機をヨドアキバで見たら、あまりのチープさに購入意欲が削がれてしまったのでした。アナログソースをディジタルで補正すること自体は、そんなに抵抗はないですし、着眼点も決して悪くないと思います。実際、VHSビデオデッキでは映像処理プロセスをディジタル処理とすることで、驚異的な高画質化と製造原価の削減を両立していましたし。しかし、カセットテープとビデオデッキとで大きく異なる点として、テープパスに「同期」という考え方がカセットテープに無いこと。ビデオの場合、CTLトラックがテープ端に記録されていて、この信号を元に同期を取っていれば、多少アナログレベルでのワウフラ特性が悪くても、ディジタル回路で同期を取り直すことで安定した絵を取り出すことができます(あまりに同期がとれていないと、当然ドロップしてしまいますけれど。)が、カセットの場合はそのようなものは無いので、ワウフラはディジタル処理を行っても音に影響が出ます。従って、カセットテープの場合、ワウフラ特性を向上させるにはどうしてもメカ部分への物量投入が必要となりますが、T-D7はシングルキャプスタンでメカは他機種の使い回しと思われること(本当にそうかどうかは不明ですが、デュアルキャプスタンデッキで言うところのサプライ側キャプスタンが取り付くであろう位置に穴が切ってあったりしたので、そのように推測しました。)、そして実際にワウフラ値も0.05%(WRMS)…。この値、驚くべきことにわしの父が29年前に初めて購入したAIWAのカセットデッキと同一なのですが。
勿論、音はワウフラ値ですべて決まるわけではありませんが、一事が万事、ディジタルNRによる少音量時の弊害などもあるとの話もありますし、何より内部でディジタル処理を行っているにも関わらず、外部DACが使えないのも個人的にはいまいちな感じがしたので、その他にまともな機械で、しかも現時点でサポートに問題が少ないのは今回購入したKA7ES位しか思いつかなかったのでした。
音ですが、さすがにKA5ESよりは高域が澄み切っていて、いい音なのですが、どうも父のKA7ESよりは劣る模様。経年変化も少なくないでしょうし、個体差もあるのでしょうけれど、もし後者による差が大きいとすれば当たり機体と外れ機体では全く評価が異なってくる可能性も…。
それ以外は安定しており、結構良い状態のものを手に入れられたようです。ただ、どういう訳かKA5ESをメインに組み込んだままで、KA7ESをEsuleにつないで使用しているという、一般的に考えれば逆の使い方をしてますけれど(^^;。