VGF-HS1を買った
「今時1TBのNASが5万円強では高いなあ」などと考えていて、これまで購入を躊躇していたVGF-HS1でしたが、結局購入してしまいました。理由としては、「(1)撮影した写真を夫婦それぞれの両親に共有することができる」、「(2)VGF-WA1でおまかせチャンネルが使えるようになる」、「(3)モバイルPCにPC Linkを導入することで、ファイルの共有が自宅とそれ以外の場所でシームレスに行える」という点において、他のNASを凌駕していて、またそれらが魅力的に思えたからでした。
これらの機能について、その気になれば全てAtom PCによる自宅サーバ+フリーのツール類などで実現可能ではありますが、全く同一の品質・機能(品質・機能について妥協を許すのであれば当然安価になりますので、この点は非常に重要です。)にまで高めようとすると、少なくともわしのスキルではコスト(実際の出費+やりたいことを実現するまでに要する手間と時間)に於いて本機購入価格を下回ることは無い、という結論に至りました。実際、今は満足しています。
以下に、各機能について詳細な感想をば。と言うか、意外と詳細な情報が少ないんだよね、このNAS(いかにもマーケティング或いはモニター的なブログ記事とかはあるのですが「出来ること」についてあまりにも画一的な情報しかなく、「以前の製品や他のそれと比較して出来ること出来ないこと」の情報が殆ど無いんですよね。後述するAACタグの件など、それまでのSONY製品の対応からすれば結構大きな変化だと思うのですが。)。
(1)については、なにも本機を買うまでも無く、インターネット上に無料のサービスプロバイダがいくつもありますが、私的な情報をこれら「無料サービス」に委ねるのには未だ抵抗感があることや、UIがあまり垢抜けていないなあ、と言うのがわしの個人的な感想。それに比べてVAIO Picture Labは、色々気になる点も無いわけではないですが、UIそのものに遊び心があっていいな、などと思いました。写真をNASにアップロードした直後はなかなかサムネイルが表示されず、また、写真1枚1枚を表示するにも時間がかかり「これは失敗だったか」と不安になりましたが、暫く放置したところ、両方ともスムーズに表示されるようになりました。これで、いちいち「あの時の画像ファイルが欲しい」と言われずに済みそうです(笑)。
(2)については、家内のVAIOで同種の機能があって、音楽の楽しみ方として「アリ」だと感じたからでした。ただ、残念なことに12音解析自体は「ATRAC、WMA、MP3」のみの対応とのことで、わしのiTunesライブラリで使用しているAACは不可…。色々確認したところどうやら「PC LinkにしてもSonicStage Vにしても、AACタグを書き出す機能を有していない」からのようです。「書き出す機能を有していない」と書いたのは、「AACタグを読み出す機能はある」、即ち表示は可能だったからでした。SonicStage CPや、VAIO Media Integrated Server 6では読み出すことも出来なかったので、全く期待をしていなかっただけに嬉しい誤算でした。
ただ、いずれにしてもAACのままでは本来の目的である「おまかせチャンネル」が使えませんので、なんらかのフォーマットに再変換するか、それともオリジナルCDから取り込みなおす必要があります。再変換は唯でさえ非可逆圧縮で音質が劣化しているものをさらに劣化させかねませんので、原則オリジナルCDからの再取り込みを選択することにしたのですが、どのフォーマットで取り込むか暫し悩みました。当初、LameでVBRなMP3(当然オプションはV 0)にしようかと考えて、いくらか試行錯誤もしてみたのですが、IDタグの編集(CDDBのサーバに拠るものと思いますが、思ったより情報が少なかったり微妙だったりで、手修正がそこそこ発生してしまいました。)や、取り込み後の後工程に時間が掛かる(一旦Lameで変換後、PC LinkやSonicStage Vなどで12音解析を個別に行う必要があります。)、またVBRはSonicStageでは正式対応していないため、12音解析に失敗するものがあるなど数百枚のCDを取り込むにはあまりにも苦痛だったので、結局「他のフォーマットに音質の劣化なしに変換することが出来」、「今回導入した環境で問題なく再生出来て」、「おまかせチャンネルが使え」、かつ「取り込みの手間が掛からないもの」という観点からATRAC Advanced Lossless(AAL)で取り込むことにしました。今更ATRACと言うのもなんとなく気が引けた(海外では既にATRAC非対応なWALKMANすらあるくらいですからねえ。)のですが、上述を満たすためには止む無し、と考えました。取り込みにはSonicStage Vを使用することで取り込みと同時に12音解析も行ってくれるので、リードタイムが短縮できてよりスムーズに取り込み作業が行えるようになりました。
(3)は私的なモバイルPCが無いので試せてません(^^;。いずれは欲しいのですれけど…。
あと、静音性についてですが、稼動時はそれなりに音がしますが同社製BDレコーダより静か、スタンバイ時は全く無音で、わし的には「十分静か」と感じました。特に稼動時の静音性については、SONYの家電でのノウハウが生きているように思います(これに比べるとどこぞの「静音性に考慮した」外付けHDDドライブはとってもうるさいなあ、と感じます。もっとも、それについてはそもそも「静音性に考慮」自体に「?」がつくくらいなので、比較すること自体どうかと言う話もあるのですが…。実際、iMacよりうるさいし。)。
それにしても最近SONY製品ばっかり買っているなあ、わし。