A-45&C-2410インプレッション

と言っても、それほどのことは書けませんが、とりあえず思いついたことをつらつらと。なお、以下についてはわし自身の感想であり、他の方にとって必ずしも正しいとは限りませんので、予めご了承下さい。

音調・音質について

まず第一印象として音調は柔らかめです。また、定位はスピーカの奥行き方向に形成されます。帯域バランスはほぼフラットで、味付けを感じさせません。分解能も前述の「柔らかさ」からか、高解像というよりきめ細かい、という表現が当てはまります。これにより、これまでわしのシステムでは「クラシックがいまいち」だったのが、大変魅力的な音に変貌しました。音の立ち上がりと消失も極めて良好です。これまでリズムが帯域によって「もたって」いたり、ホールエコーやリバーブの消え方が曖昧だったりしていたものが極めて正確に描写されることにより、大げさに言えば楽曲の解釈そのものに影響を与えるほどの大変化になりました。

総じて「まじめな音」であり、その点に於いてはE-408とも似通っていますが、帯域バランスとして、E-408は所謂「アキュフェーズトーン」で高域にキャラクターが乗るのに対し、こちらはそれが無く、その代わりに中低域が帯域バランスを崩すことなく充実しています。実はE-408試聴時もその「アキュフェーズトーン」が若干気になっていて、しかもそれはエージングやセッティングで消すことが出来なかったので、不満だった部分でもありますが、今般それが解消され、またあらゆるジャンルについて美しく表現できるようになり、満足しています。また、その「アキュフェーズトーン」も、試しにC-2410のプリ出力をE-408のメイン入力に入れてみたところ、きめ細やかさが付加されてこれはこれで良い音になったことも付記しておきます。(つまるところ、アキュフェーズトーン自体が問題と言うより、音のクオリティに問題があって、その結果アキュフェーズトーンが耳障りになっていたのかも知れません)

外観・使い勝手について

正直、高級感についてはE-408と大差ないと感じました。これについてはE-408が良くできている、とすべきと思いますが、個人的には少し期待はずれだったかも。ちなみに、C-2410のリモコンは重厚感があってとても良いです。

A-45の発熱についてですが、こちらは思ったより大したことはなく、ヒートシンクに触れても「アチッ!」となるほどではありません。但し、長時間触れていると低温やけどになると思うくらいは発熱しますけれども。

それからC-2410のEXT PRE機能は良くできていて、C-2410電源OFF時はPRE OUTにTHRUするようになっています。また、RECORDER OUTについても同様にTUNER INをTHRUするようになっているようです(こちらは試していませんが)。

何故この時期にアンプの買換か?

直接のきっかけは先日の日記に書いたように「幾らか散財することでストレス解消をしたい」ですが、それを敢えてアンプとしたのは、「オーディオ界はインフレを続けていて、これ以上先延ばしにしてもほぼ現状のクオリティのまま、購入費用が高額になるだけ」と考えたからです。実際、A-45とC-2410は定価ベースで130万円近い高額機器ですが、10年前であれば1桁少ない金額で到達し得たクオリティでは?と思われます(感覚値であって、特に確証はないですが。)。また、今後も暫くその傾向が続くと考えられます。

そういった状況下で、わし的にはそろそろ軸となる機器をしっかり固めた上で、ソフトであったり、アクセサリ類に比重を置きたいと考えていましたので、そういう意味でもここ1年以内に何らかの手を打ちたいと考えていました。たまたまそれが今回であったに過ぎません。

なお、この日記を長年ご覧になっている方は何となく気づいていると思いますが、今回はAccuphase A-45+C-2410の「指名買い」で、他の機器は試聴どころか検討すらしていません。理由は同社の機器の信頼性が高いことや、アフターサービスが極めて充実していることにより、結果的に先述の「軸となる機器を固める」に値すると考えたからです。どんなに音が良くても、10年程度で品質面やアフターサービスの理由によりお役ご免になるような機器ではとても「軸を固める」とは言えません。

もっとも、幾ら信頼性が高いとは言え、投資に値するかどうかの評価は当然行っており、それが先日試聴機を借りた理由になります。実のところ、試聴機はあまりコンディションが良くなかったのか、当方が想像していたよりイマイチの感がありましたが、それでもアコースティック系の楽曲がとても魅力的な音で鳴っていることや、アクセサリへの反応がとても敏感だったため「可能性は高い」とのことで購入に踏み切りました。結果、購入機は試聴機より一聴して即座に分かるほど音質が良く、今回の買換は成功であったと確信しています。

と言う訳で、これでオーディオ機器の買換は一段落かな。E-408は結果的に遠回りになりました(当時の日記を振り返ると分かりますが、実は予算の都合により結構妥協をして購入しています。それが、結果的に遺恨を残すことになりました。)が、当時のわしの状況を考えると仕方ない部分もありますので、一概に当時の自分を責められなかったり。

あとはアクセサリ類を充実させなければ。特にプリとパワーの間のケーブルは間に合わせでSAEC SL-1903を使っていますが、明らかに能力不足ですので、先ずはここから手を付けたいと考えています。

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