朝のまどろみの中で、かつて、ほんの一瞬だったとはいえ心を通わせあった相手のことを思い出していた。
「今更、なぜ…?」そんなことを考えながら開いたスマホのリマインダーに、その相手の名前がぱっと表示されて、ああ、今日はそういう日だったよな、だから思い出したのかも、と独り合点した。
あの頃、そばに居てくれるのが当たり前だと思っていた 潰える日が来るとは思ってもいなかった 駅のコンコースで人目を憚らず号泣した夜のこと、今でも忘れられない 他の出来事でその隙間を埋め切ることができぬまま、心はあの時から逡巡を繰り返し続けている…
もう届かないだろうけれど、遠い場所からこの言葉を贈りたい。
誕生日、おめでとう。