今日は取引先の案内で大手通信会社の展示スペース見学のため、午後から部下を引き連れて都内へ。展示スペースでは今流行りのXRを体験させていただきまして、「今時のVRはこんなに綺麗で没入感があるのかあ」と感動しました。ただ、少し酔ったのは内緒(笑)。
そのあとで取引先に夕食をご馳走になったあと、自宅が近所の部下と共に帰路に着いたのですが、その際に少し驚いたのは「あの展示、私的に満足度は3割ですね」との部下からの言。その部下の話によれば、画質はともかくVRの内容そのものはその部下自身が普段自宅で利用しているそれと大差ない、むしろゲームの方が進んでいるとかで…、「Marc’nさんもPSVRとか買った方がいいですよ。」と言われて、うーん、という気持ちになりました。
最近のデジタル技術とか、そう言ったことは頭では分かっていたつもりですし、体験こそ初めてとはいえ、できること自体は大体把握していたつもりですが、部下に普段から利用している、と言われてみて、「もうそこまで身近なものになっていたのか。それは全然意識がなかった。」という気持ちになったとともに、もうそこには明らかな世代差が生まれてしまっているんだなあ、ということで、これまでIT系の知識や経験で決して出遅れていないつもりだった私が初めて「取り残されている」と感じることに。これまで、「所詮はサブカルやゲームの世界だけだろう?」と思っていましたが、大手通信会社が本腰を入れて研究をしている、ということは、今後ビジネスシーンでも当たり前に使われる構成技術の一つになりうると踏んでのことだと思いますので、こちらについても今後積極的に研究や情報収集をせねばならないな、と考えさせられました。
さて、帰路にその部下に誘われ、前回に引き続きまたも夜のコンビニで少し話をすることになったのですが、開口一番唐突に、先の八月に失敗した件について「(業者の若手については)残念でしたね。」と言われ、適当に相槌を打っていたら「Marc’nさんのお気に入りでしたもんね。」と、これまでこの部下にはそのことを語ったことは一度もなかったにも拘らず、こちらの目を見ながらそう言われたので、心の動揺を抑えられないまま「ま、まあな。」と応じたら、まるで子供のようなイタズラっぽい表情で微笑まれ、なんともいえない気持ちになりました。…
部下の指摘通りその業者の若手が「私のお気に入り」だったのは紛れもない事実で、しかもそれを業者の若手自身にも伝えていてお互いに自覚があったからこそ、この私の失敗は無念でしかなく、その事は私の胸に深く刺さり続けています。未だ思い出すだけで全てを投げ打ってしまいたくなるほどに。だけれど、先日このコンビニで話し込んだ際にそのことがこの部下の不安に繋がっていると感じた私は、もうその話は職場ではしまい、と心に決め、できるだけそのことを感じさせないように心がけていたつもりでした。でも、多分この賢く勘の鋭い部下はそんな私の本心を一緒に仕事をする中で読んでいたのだな、と思い、申し訳ない気持ちになりながらも、しかしここは逃げてはいかんのだろうな、と少しだけこれまでの経緯と今の私の本音を聞いてもらいました。それは負け犬の遠吠えの如く相当にみっともない姿だったかも知れないですが、私はこのことで逃げたくないから、そしてきっと消化しなければならないから、とそんな気持ちで一通り言いたいことを言いました。最後まで聞いてくれた部下には本当に感謝の気持ちしかないですし、そんな中でも「(業者の若手の方が)本当に勿体無い。」、「せっかくのチャンスを自ら捨ててしまったことに気づきますかね?」とむしろ私のことを気遣い、庇ってくれたことにはさらに申し訳ない気持ちになりました。何しろ、この失敗のせいで迷惑を被ったのは私以上にキミたちの方だったはずなのにね、と。
その部下とはこの寒空の下にもかかわらず、コンビニの駐車場で一時間半にも渡り他にも様々な話をしましたが、先のXRの件も含め、いい加減私も前を向かないとなあ、と改めて感じさせられたとともに、私はもう少しリーダーとしてしっかり皆を率いて行かないとな、という自戒の念も抱かされました。
来週から年末にかけて部下たちにも相当な負荷をかけることになりますが、気持ちを一つにして頑張ります。