昨年末にELAC CINEMA 30をヤフオクで入手して、マルチチャンネル環境をピュア音響環境から(少なくとも接続上は)分離し、映画や音楽を楽しんでいたのですが、どうも一部のソースの音質が良くない、と感じていまして、「AVアンプ(Pioneer SC-LX901)のせいなのか、それともソースのせいなのか」と少々悩んでいたのですが、AVアンプの設定を色々見返していたら、DRC(Dynamic Range Control)なるものが「オン」になっていたせいであったことが判明。これ、Dolby Digitalなどのソースの場合のみ有効になるようで、これを「オート」設定に変更し、また、音楽ソースの場合にはリスニングポジションを「Direct」にすることで、全く問題なくなりました。
実を言うと、夏場にピュア音響環境でのAクラスパワーアンプ2台駆動は暑くて辛い、という理由で一時的ではあったもののTAD-E1TXをAVアンプに直結してみて音楽を鳴らしていたことがあり、この時も「この音質で耐え忍んで聴くくらいなら、まだ暑さに耐える方がマシ」とすら感じていたのですが、今思えばこの設定が悪さをしていた可能性も…。このAVアンプを適切に使いこなせていなかったのだなあ、ということを今更ながらに知らしめられることとなりました(恥)。
さて、ELAC CINEMA 30は5.1チャンネルのスピーカーセットであり、元々CINEMA 30入手前からリヤスピーカーとしてBS302を1セット持っていたので、合計7つのBS302を所持する形となっていたものの、5.1チャンネル環境としていたことから入手後1セット分は梱包箱にしまったままになっていました。が、どうせならやはり7.1チャンネルも試してみたい、と思い、何とか置き場所とケーブルを用意して、サラウンドバックスピーカーとして設置してみました。齢五十にして人生初の自宅7.1チャンネル環境体験(笑)。
で、その感想ですが、正直「ここまで変わるのか」と驚きました。
元々7.1チャンネル向けのソースが良くなるのは当然なのですが、ステレオの音楽ソースをDolby Digitalで7.1チャンネル再生をすると、ハマる楽曲では立体的なリスニング体験となるだけではなく、陳腐な表現ではありますが「これまで聴こえていなかった音が聴こえてくる」ほどの差になってしまいました。勿論、繊細な表現とか、音の正確性ではピュア音響環境に適うものではありませんが、音楽を楽しく聴く、ということであればもはやこれで十分なのでは…?と思えるほどでした。これは単にチャンネル数だけがその要因ではなく、全てのチャンネルが同一のスピーカーであることや、ELAC BS302の性能が高いこともあるのでしょうが、まさかここまでとは、という気持ちになっています。少なくともリビングオーディオならばこれで多分殆どの場合において満足できそう。
となると、ピュア音響環境は部屋を分けたいなあ…、という気持ちが沸々と湧いてきたりして。はてさて、どうしましょうかねえ。