Category Archives: お出掛け

古巣で打ちのめされる

先週金曜日、振替休日を使っておよそ20年前に勤めていた会社を訪問してきました。

この会社に勤めていた頃の私は、某大手SIerの現場(Y○P)での自動車電話向け交換機ソフトウェア開発の業務環境が過酷過ぎ故に殆ど逃げ出したも同然で辞めた直後であったため、自分は社会やIT分野では生きていけないのではないか?とかそういうことを考えるほどに自信を喪失していた時期でして、入社直後は少々気まずい雰囲気になりかけたこともありましたが、結果的には自身の能力を飛躍的に向上させてもらうことができました。それは、単にITや各種業務、そしてそれらへの改善・改革に関する知見を広げただけでなく、何より「仕事が面白い」と思えるようになったことでスタンスが変わり、あらゆる分野について積極的な興味を持つきっかけを作ってくれました。今の私がそれなりに活躍できている(と烏滸がましくもそう思っている(笑))のは、この会社での経験が全ての発端であるとしても全く過言ではないですし、実際普段からそれっぽいことを周囲に語り続けています。

そんな素晴らしい職場でしたが、結局は退職に至った理由を改めて整理すると次の4点になります。

  • 元々地元志向で、できればつくばに戻りたいと常々考えていたところ、私自身の入籍後一年のタイミングで両親が都内に移住し、実家が空くことが決まったこと。つくばからであれば都内勤務も可能なので新たなチャレンジができると考えた。
  • 新しいIT技術の入手性、という点において地方は若干不利と感じていたこと。飽きっぽい性格もあって、常に新しいテクノロジーを知ることに飢えていたが、セミナーの殆どは都内での開催。宇都宮から東京は遠い…。
  • 取引先の社長などから「優秀」とお世辞にも褒め上げられたことをきっかけに、もっと色々できることがあるのではないか、と自信を持ち始めていたこと。
  • 待遇面で不満があったこと。会社の業績が芳しくない状況だっただけにやむを得ないとは感じていたものの、家族ができてからは経済面で覚束なくなった。元来、趣味人間であることを標榜していた私にとっては厳しいものがあった。

その会社を辞めてからの私は、

  1. 意気揚々と東証一部上場企業に入社するなりいきなり経営危機に陥り企業合併の憂目に。「統合に向け、課題は明確にすること」との指示を都合よく拡大解釈してデューデリジェンスの最中に相手企業(そちらも東証一部上場)を技術的に貶めうる文書を作って発表したことで両社経営陣が混乱。合併直後に転籍先の子会社での上司面談では開口一番「辞めたかったら辞めてもいい」と言われ、冷遇される
  2. しかし負けん気フル発揮で自らの持つ技術力を駆使して暴れ回っていたら、「汎用的なITの知識量が多い」、「打たれ強い」との理由により、何故か2桁億円規模のプロジェクトのマネージャとして抜擢?(微左遷説あり)され兄弟会社に出向
  3. 紆余曲折あるもプロジェクトは完遂。その最中に本社へ転籍辞令。現場から一転して企画・調達・管理担当となり、かつて在籍していた子会社は取引相手に。自身は海外企業買収への対応や、震災をきっかけとしたBCP対応、デジタル事業戦略への支援など多数のプロジェクトに参画する傍ら、グループ会社でのITにおける予実管理などを担う
  4. 本社の在籍部門ではほぼ一人で立ち回り充実感・疲労感共に著しい最中、かつての職場の先輩からお声掛けをいただき「日本の科学技術分野に微力ながら貢献できる」、「新天地でもっとゆっくり仕事に取り組みたい」との理由で三度目の転職
  5. しかし転職後もせっかちな性格は変わらず。結局「ゆっくり」とはなんのことやら、ほぼ全ての社内ITの更改に携わり、入社後4年半で2つ昇進し責任者に。元々一匹狼的なところがあるがゆえ、ラインマネージメントに苦戦中(自分でやった方が早いが、それはダメと若手に諌められる日々)

みたいな感じで、まあとにかく落ち着かない日々を過ごしてきたわけですが、この持ち前の性格が幸いしたのかはたまた災いしたのか、経験だけは妙に豊富になってしまい、それゆえかつての古巣を訪問することで、その現状から今の自分ならそこで何ができるか?的なことを探って自らの能力トレーニングをしてみたいと時々考えていたのでした。

と、前振りが異様に長くなりましたが、以降、実際の先日の訪問について書いていきます。

お話ししたのは取締役となられた二名の方と関係者の皆さん。そのうち一名の役員は転職後も何度か飲み会に誘っていただいたご縁があり今回の訪問のきっかけを作ってくだった方で、これまでの事業上の新たな取り組みについてのお話しを伺いました。その方は技術畑一筋ということもあってか常に新しいことにアンテナを張られているようでして、既に還暦を遥か前に迎えておられるご年齢にも関わらず、昨今のAIなどに強い興味・関心をお持ちのようでした。

もう一名の役員とは多分退職後にお会いするのは今回が初めてでしたが、在職当時も私とほぼ同世代にも関わらずとにかく仕事や改善に前向きな方で会社の中心的な存在だっただけでなく、一度会社のwebサイトの更新内容で意見が衝突した際に、その方はあくまでも会社やそのステークホルダーに対してどう考えるのか?という視点で意見を述べられ、そこには私利私欲なる一点の澱みをも感じさせられなかったことにまさにハンマーで殴られたかのような衝撃を受けたことで、前述のように仕事へのスタンスを変えるきっかけの一つを私に与え、また常に畏怖を抱く相手でした。もっとも生まれてこのかた実際にハンマーで殴られたことはないですけどね(笑)。

その方と関係者の方とで昔のことやその後のことなどをお話をしていて感じたのは、一つのことにじっくり腰を据えてやり切ることの大切さ、そしてそれで得られるものの大きさ、でした。昨今は社会全体が業務改革に邁進することが美徳のように言われ続け、やれBPRだとかイノベーションだとかDXだとか…、まるでそれまで積み上げられてきたやり方の大半を否定するような「ちゃぶ台返し的な変革」とその流れに乗ることが恰も王道のように語られていますし、実際私もその流れに乗ることがベストではないにしてもモアベターであると信じていましたが、必ずしもその道に乗らずとも堅実かつ地に足を付けて時間を掛けて一つのことにじっくり取り組み熟成することで得られるものは必ずあり、そしてそれはちゃぶ台返し的な手法では決して得られない財産になりうると実感し、二十余年の時を経てまたもハンマーで(略)でした。そして、これが出来ている企業が国内にどのくらいあるのかな、と考えさせられることになりました。実際、このレベルでの緻密な管理が行えている企業は私の職歴ではよほどの大企業でもない限り他に見当たらないですし、「ああ、こういう環境だったから、私が今の私たりうるのかあ」と今更ながらに気付かされることに。当時は他の会社、特にバックオフィスの業務については殆ど何も知らなかったので仕方ないとはいえ、もっと学べることはここに沢山あったんだな、と思い知らされました。

もう一つの気づきとしては、職場の雰囲気がとても良かったことです。業務に集中しながらものびのびとされている印象で、特にサーバ室などの要所要所の整理整頓具合はお手本レベル。自らを省みる必要性を強く実感しました。

さて、今回の訪問の目的であった「今の自分ならそこで何ができるか?的なことを探ってみたい」への解はというと、熟成が進んでいるゆえに開発環境が昨今のIT人材の希望とはほど遠く、それゆえ後継者探しが困難で事業継続性に懸念がありそうなことと、それへの解決法としてITをマイグレーションする必要性が生じた際に現在の業務プロセスの「核となる部分」を適切に維持できるよう、熟成が進んだ業務プロセスを客観的に分析して俯瞰的・全社横断的な標準化・ドキュメント化をするための支援、かなあと。自分でもあまりにも月並み過ぎて面白くもなんともないし、収益への寄与という点でも即効性のない内容ゆえ推進はかなり難しいなあ、と感じたのも事実。少なくとも片手間ではできそうにありません。

もっとも余所のことはさておき、自分の足許がとても落ち着きがなく・おぼつかないものであることがこの訪問をきっかけに改めて詳らかになったことで、それへの取り組みをなんとかしないと、という気持ちにさせられました。今日、なかなかそれが難しい環境であることも事実ではありますが、困難なことほど完遂した時の達成感も大きいことを知っているわけですから、その旨みを味わえるようまた明日から頑張っていきたいと思います。

初めてのバスツアー

去る12月17日に母の誘いで両親と次男と私の四人で、鎌倉・江ノ島へバスツアーに行ってきました。バスの出発時刻が東京駅8時20分と相当に早く、朝そこへ向かうだけでも大変でしたが、色々初めての経験もあったりで新鮮でした。鎌倉そのものはこのおよそ一年の間に3回目と、昨年11月に訪れたときには、それ以後こんなに連発になるとは全く思いもよりませんでしたが…(汗)。

帰路では東京タワーのイルミネーションが綺麗でした。

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ぼんやりと過ごす

今日は一ヶ月強ぶりに散髪をしにいつものカットハウスへ。
以前は二ヶ月ごとくらいに散髪をしていたのですが、毛染めをするようになってからはその頻度では白髪が目立ってしまうのと、何よりも以前より髪を重めにしていることもあり、伸ばしてしまうとかなり邪魔になってしまうので…。まあ費用は以前より嵩みますが、それでも普通はこんなものだろう、と思うことにしています(汗)。

その後、せっかくの日曜日なのに何もしないのは勿体無い、と思い、急に思い立って水戸方面へドライブをしに行きました。実は自分の運転で水戸市街に行くこと自体が今回初めて(笑)。水戸は自分が住む場所の県都なのに、むしろ宇都宮の方が遥かに縁があるあたり、なんというか本当に自分は茨城県民なのだろうか、と自問自答したくなります。

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曇天の土曜日

昨日、新型コロナウイルスのワクチンの4回目接種を受けた家族の副反応が酷かったり、天候も良くなかったりで午前中はほぼ何もせず過ごしたのですが、せっかくの週末なのに流石にそれでは勿体無いな、と思い、午後に軽くドライブ。
風野さんがなんらかのイベントで銚子に行っていると聞き及んでいたことから、そこまでではないにせよその中間地点くらいまでなら、と考え、だいぶ前にチャレンジして混雑のため訪問を断念した香取神宮に改めて行ってみました。曲がりくねった長い参道が印象的でした。

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お出かけ日和なのに

ここのところずっと栃木方面に出かけ続けたこともあって、もはやどこに行きたいとか、そういうのが思いつかず…。

そういや先日、近場で綺麗な星空が見えるところがないかな?と思い裏筑波まで行った際に目の前を通りかかったことを思い出し、茨城県フラワーパークへ家内とともに行ってきました。前回訪問時(どれくらい前だったか不明ですが、少なくとも7年以上は経っているはず)は時期的なものもあったのか、なんとなく殺風景な場所の印象しかなかったのですが、いつの間にか整備されたようでとても綺麗な場所になっていました。

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とちぎ秋まつり

例年二年おきに開催される、とちぎ秋まつりを家内と共に見てきました。

元来は2020年に開催される予定だったそうなのですが、その年は新型コロナウイルス感染症の蔓延により中止、今回実に四年ぶりの開催とのことで、なんとなくですが、開催主催者や山車を引く人たちの熱気が例年より高かった様に感じます。巷ではコロナ感染第八波の襲来が懸念されているものの、そのようなことを忘れさせられるくらいの賑わいでした。

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メモリを買いに

iMacでそれまで使っていた内蔵メモリがmacOS Monterey以降でエラーを発するようになり、使えなくなってしまったことから、新たに信頼性の高いメモリを入手することにしました。
もちろん通販で調達しても別に良いのですが、どうせ他にやることもないし、天気も良いのでせっかくだから出かけよう、ということで実際に秋葉原まで出向くことに。

最初はいつも通りバスで最寄駅に出て秋葉原まで直通、みたいなことを考えていたのですが、バス停に向かったら東京駅行きの高速バスがちょうど到着するところでしたので、方針を変更して東京駅まで向かい、その後日本橋と神田を経由して、徒歩で秋葉原に向かいました。道中、スマホであちらこちらの写真を撮ったのですが、まるでお上りさんみたい?というか、実際に茨城から都内に出ているので「みたい」ではなく「そのもの」説が…(汗)。

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日光市街での紅葉鑑賞

先日、奥日光に訪問した際「奥日光の紅葉シーズンは既にほぼ終わっているように感じ」と書きましたが、であれば市街地は綺麗かも、と思い、有給休暇を取った今日、またも日光に向かいました。今シーズン、もう何度目の日光訪問だか自分でも分かりません(汗)。おそらく回数だけなら宇都宮住みで独身だった20年前の同シーズンの頃を超えたかも。風野さんにも次のように呟かれてしまう始末。

さて、午前9時過ぎに自宅を出た時は天気も良く、「これは撮れ高良いかもよ」と期待していたのですが、日光宇都宮道路の今市ICを過ぎたあたりから急に雲行きが怪しくなり始めまして、現地は曇天から雨に。それでも予想通り木々の紅葉は素晴らしく綺麗で、「来て正解だった」とばかり、到着するなりカメラを構えてあちらこちら散策を開始しました。成果はこんな感じ。(並びは訪問順です)

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奥日光での紅葉鑑賞

星空撮影をした夜にそのまま車中泊(というほどちゃんとしたものではなく、フロントシートをリクライニングして数時間仮眠をとった程度)し、そのまま翌朝紅葉を見に行ったのですが、…テレビなどで報道されていたのとは様相が若干異なり、奥日光の紅葉シーズンは既にほぼ終わっているように感じました。というか、今年はあまり当たり年じゃない気すらします。というわけで、湯ノ湖→中禅寺湖→華厳の滝と軽く回って撮影をするのみに留めました。何より寒いし眠いしでゆっくり楽しむ心の余裕があまりありませんでした(笑)。

というわけで、その時の写真を何枚か貼っておきます。どんな雰囲気だったかがそれなりに伝われば幸いです。

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星空と紅葉を求めて

風野さんと共に、星空写真の撮影と紅葉を鑑賞しに、ニ週間ぶりに日光に行ってきました。
…いや、100km以上離れている場所に赴いたことを「ニ週間ぶりに」とする表現はそもそも色々おかしい、という自覚はあるのですが、この時期の日光は何度行っても飽きることがないのでした。(個人の感想)

まずは星空撮影のために前回同様戦場ヶ原の三本松駐車場に入ることにしました。紅葉の時期ゆえ、あまり早く赴くと渋滞にハマりかねないとの予測から、ある程度遅めに向かったのですが、残念ながらいろは坂の明智平近辺で渋滞に遭い、当初の目論見だった明かりのあるうちに現地には入れず、風野さんは天体望遠鏡を暗がりの中で組み立てる羽目に。なんとなく想像はしていたのですが、やはり極軸合わせに相当苦労されていたようにお見受けしました。一方私の方は前回同様固定撮影でしたので、三脚立てて、カメラのパラメータ設定をすれば終わりというお気楽なもの。サクッと準備をして空が暗くなることを待ちました。

そんな感じで撮ったのが次の一枚。

天の川を横切る二つの流れ星
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