北海道旅行記

はじめに

このページは、去る2003年8月26日(火)〜29日(金)に新婚旅行で行った「北海道旅行」について、その感想やらをつらつらと書き連ねたものです。

私、妻共に北海道に行くのは初めてだったので、今回は某社ツアープランを利用して、「女満別→阿寒→富良野→札幌→新千歳」をレンタカーで巡るコースを利用しました。…つまるところ、「北海道は良いところ」と以前から聞いてはいたものの、何も知らない&面倒で知ろうとしない私は、具体的にどこに行けば良いのか分からず、迷いに迷った結果、「色々な場所をまわれるコースが良い」と言う結論に達し、この様な無節操と言いますか、幕の内弁当的な選択になったのでした。

と言う訳で、旅行前日、駒込にある父のマンションに泊まり、羽田空港へ向かうところから、以降の文章が始まります。拙い文章で分かりにくいと思いますが、その雰囲気を少しでも感じ取って頂ければ幸いです。

1日目「これが北海道か…」

秋雨前線に煽られる

浜松町からモノレールに揺られて羽田空港に到着。成田空港であれば、高校の修学旅行で飛行機に乗ったり、それ以外に家族の送り迎え等にて何度か行ったのでだいたい位置が分かるのだが、羽田は今回が初めてなので、ひたすら案内板を見たり、場内のインフォメーションセンターの方に搭乗手続きの窓口を訊いたりながら、手続きを完了する。その後、「まだ出発まで時間があるな」と思い、空港ホールでぼんやりとしていたところ、今度はのんびりしすぎてしまい、航空機までのピストン輸送バスに乗り遅れそうになる(苦笑)。朝の混む時間帯だったとは言え、搭乗口でのチェックがあんなに時間が掛かるものだとは考えていなかったのが失敗の原因であろう。

機内に並んだシートに着座してまもなく、飛行機がノロノロと空港内を走り始めた。妻は飛行機に乗るのが初めてで、非常に緊張した面もちでその離陸を待っていたが、どうやら滑走路が遠いらしくてなかなか離陸しない。「このまま北海道まで地上を走り続けたら面白いなぁ」などと下らないことを考えていると、やっと滑走路に到着したようで、「まもなく離陸いたします」というアナウンスが機内に流れた。直後、エンジン音が高まり、その振動が身体に伝わってくる。そして暫く滑走したあと「ふわっ」という感覚と同時に、我々の乗った飛行機は地表を離れた。離陸直後は機内の小さな窓からは東京湾や、その湾岸にそびえ立つコンビナートらしき建物などがスモッグで霞んで見えたが、厚い雲の上にまで到達すると、それ以降地表は一切見えなくなった。

機は暫く穏やかに飛行を続けたが、途中、岩手県を過ぎた辺りで、「秋雨前線の影響により、暫く揺れます」という機長のアナウンスのあと、シートベルト着用ランプが点灯し、急に上下左右に揺れ始めた。私は飛行機に乗るのはまだ3度目でしかないが、それでもここまで揺れたのは(離着陸を除き)初めてであった。特に、上下動はかなりヒヤッとするし気持ち悪い。妻に至っては、ときどき「きゃっ」と声を上げてしまっている。しかし、周りを見渡すと、今まで同様に新聞を読んだり、音楽を聴いていたりと全く何もないかの様相である。「ははあ、これは全然普通のことなんだな」と思い、私も何もないかの風を装うため、備え付けの冊子などを読んで気を紛らわした。

結局、女満別空港に着いたのは、予定より約20分ほどおくれて、午前10時を回った頃だった。

女満別空港と美幌町

女満別空港に着いて先ず思ったことは、「羽田と比べて随分小さいんだなぁ」と言うことだった。私のイメージする空港とは「羽田」「成田」と言う大型のものばかりだったため、その小ささに「駅の待合室みたいだな」と思わずにはいられなかった。その小さな空港の、やはり小さな到着ロビーには、「観光案内所」、「自動販売機」、そして各社のレンタカー会社案内窓口位しかなく、そして、乗客の半分以上が、そのレンタカー会社の窓口に並び、到着ロビーはにわかに混雑した。私たちもその列に並び、受付をすませ、10分くらい待ったあと、レンタカー会社の送迎車に乗ったのだが、その送迎車の運転士は先ほど受付をお願いした受付嬢であった。「全部一人でやるとは大変だなぁ」と感心したと同時に「やっぱりここは田舎の空港なんだなぁ」と改めて思ったりした。

レンタカーに乗り込み、空港周辺から美幌町の市街地に向かったのだが、周りには畑しかなく「こりゃ、何にもないところだなぁ」と思ったが、考えてみれば、空港の周りに民家がある方がおかしい訳で、「市街地に出ればそれなりに何かあるだろう」と考え直しつつ、美幌町市街に到着。ここにはTSUTAYAやラーメン山岡屋、コンビニなどが普通にあり、「北海道と言えど、大手チェーン店はそれなりに揃ってるか」などと思ったりした。のちに、これは間違いであったことを知ることになるのだが、それは後述するとして、とりあえず、コンビニにより簡単な食べ物や飲み物を購入し、美幌町から国道243号線を南下し、美幌峠へと向かった。

市街地を離れると、再び遠くに見える山々と畑だけの風景となった。これだけ書くと「それが何か?」と思われるかもしれないが、本当に山と畑だけしかないのである。今走っている道路の他は、信号はもちろんのこと、横道すらない。コンビニどころか、民家すら数百メートル間隔にぽつんぽつんとあるだけ。それもあるうちはまだマシな方で、峠に近づくにつれ、それらすら見えなくなってしまった。以後、2日目の富良野までの道のりは、市街地や観光地を除いて全てこの様な状況であり、あまりの自然の雄大さというか、その何も無さに驚いてしまった。「ああ、これが北海道なのか…」と、思わず声に出さずにはいられなかった。

釧路湖〜硫黄山〜摩周湖

最初の目的地である美幌峠に到着。ここには道の駅「ぐるっとパノラマ美幌峠」があるので、車を停めて少し歩いてみることにした。レストハウスを一通り見たあと、その裏手にある丘に登ると、大自然の中に横たわる大きな釧路湖を一望することが出来た。

釧路湖

なお、この道の駅には「あげいも」という食べ物が売っており、これはじゃがいもをホットドッグのような皮で揚げたものであったが、じゃがいもがやわらかく、大変美味であった。

ゆったりとした峠道を下ったあと、道道52号を経由して摩周湖方面へ。途中、大量の湯気を噴きだし、その噴出口が黄色に染まったはげ山「硫黄山」が見えた。折角なので立ち寄ったが、ここにはその湯気で茹でた卵を売るおっちゃんと、普通のおみやげを売っているレストハウスがある程度であり、我々としては一通り見るだけでその場をあとにした。

硫黄山

硫黄山より妻の運転で摩周湖に到着。「霧の摩周湖」と言われるように、摩周湖は霧に包まれており、神秘的な雰囲気すら漂っていた。

第1展望台より見た摩周湖

私たちはここの第1展望台にあるレストハウスで、養殖毬藻や毬藻グッズを購入したあと、「摩周ブルーソフト」というソフトクリームを食べた。味は何というか説明しにくい感じであったが、まあまあおいしかった。(妻の言うには「ミントの味がするね」とのこと)

標茶経由で阿寒へ

摩周湖を見たことで、とりあえずは今日見る場所を一通り見終わったのだが、想像以上に早く見終わってしまった(まさかこんなに道路が空いていて、また、信号待ちがないものだとは思っていなかったのだった)ので、ドライブがてら、国道391号線を南下し、標茶経由でホテルのある阿寒へ向かうことにしたのだが、途中、走行していた国道274号が途中で突然終わり、ダートになってしまった。北海道では、この様に国道が突然終わってしまうことはままあることであることを、事前に知ってはいたものの、直にそう言った状況に遭遇するとどうして良いか分からず、困惑してしまった。今まで来た道を素直に引き返すには、距離がありすぎるし時間が掛かる、と思い、行けそうな道をメチャメチャに走ったところ、いつの間にかその途切れていた国道の反対側に到達していた。結局、どこをどう走ったのかよく分からなかった(地図にも載っていなかった)が、なんとか予定通り阿寒湖畔に到着することが出来た。

阿寒湖のホテルは、阿寒湖が一望できる素晴らしい部屋で、また、サービスや食事についても十二分に満足のいくものであった。特に夕食に至っては、一通りの料理とは別に、蟹が一匹まるまる出てきたりして、決して小食ではない私とは言え、それら全てを食べることが出来なかった(もったいない)。

阿寒湖@ホテルの窓より

2日目「CDショップを探して」

オンネトー〜足寄町市街

朝、ホテルを出た我々は、国道241号線を足寄町方面に向かった。途中、オンネトーへ。ここは別称「五色湖」とも言われるように、湖面の色が場所によって違って見え、非常に美しい。

オンネトー

その後、国道241号線に戻り、再び足寄市街方面に向かったのだが、ときどき工事現場で片側通行となっている箇所(北海道のそれはかなり特徴的で、必ず人が道路整理をしていた。交通量を考えると一見無駄に思えるのだが、信号機等に置き換えると、あまりの交通量の少なさから信号無視が発生し、事故に繋がるからだろうと思われる)がある他は、昨日同様自然のみが広がる風景であった。

北海道の車窓から@国道241号線
北海道の車窓から・その2@国道241号線

こう言った雄大な自然の風景は大変美しいし、また、関東地方では殆ど見ることの出来ない貴重なものではあるのだが、いかんせん道路自体も単調のため、運転するという観点からは非常に退屈なものである。また、ラジオもAM数局が入る程度で、退屈を紛らわすには少々役不足であった。我々が今回借りたレンタカーにはCDプレーヤも装備されていたのだが、まさかこんな状況となることは予想していなかったため、ソフトは一枚も用意しておらず、役に立たない状態。とりあえず、次の足寄町市街にてCDショップを見つけて購入することに決定したのだった。

足寄町市街に入ると、確かに今までの大自然だけが広がる風景とは違い、交差点や信号機、コンビニ、スーパー、住宅、消防署などがあるのだが、しかし、レストランらしき店やCDショップ、書店と思われる店は見あたらない上、コンビニも一つしかない。「ここではCDは買えそうにないな…」と少々落胆しつつも、「まあ、ここはたまたま無いだけだろう。次の町ではきっとあるに違いない」と思い、市街地をあとにした。

足寄湖〜ナイタイ高原牧場〜扇ヶ原展望台

足寄町市街から国道241号線を更に西に向かい、足寄湖周辺に到着。ここには道の駅「足寄湖」があるのだが、チーズ工場位しか無く、車をいったん駐車場に停めたものの、結局降車せずそのまま出発した。

次に、ナイタイ高原牧場へ。ここはその途中の道から大きな高原が広がっており、その所々に牛の群がいるのが見える。ここに限ったことではないのだが、北海道はこう言った場所の規模が、関東のそれと比べて非常に大きいのが印象深い。ここの高原に比べたら、例えば日光の霧降高原など、数分の1以下の規模でしかない。

ナイタイk高原牧場1
ナイタイk高原牧場2
ナイタイk高原牧場3
ナイタイk高原牧場4

高原牧場のレストハウスではソフトクリームや牛乳、バニラジャムなど、牛乳に因んだ商品が沢山あり、私はソフトクリームを食べてみたが、やはり牧場のソフトクリームはここに限らず美味しい。雄大な自然の中で食べるのであるから尚更である。

その後、扇ヶ原展望台に向かったのだが、ここの駐車場には野性のキツネが一匹、うろうろしていた。他の観光客はその愛らしさのあまり、餌などを与えていたりしたのだが、この手の野生動物は下手に近づくと危険なため、我々は遠巻きにして見るに留めた。なお、妻が言うところによると、昨日摩周湖の道中でも見かけたとのことであり、また、このあとの山道でも見かけたので、北海道で野性のキツネを見かけることは、さほど珍しいことではないようである。

野生のキツネ@扇ヶ原展望台

このあと、映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケで有名になった幾寅駅に向かったのであるが、その途中で、士幌町、鹿追町、清水町などの市街をいくら探してもCDショップが見つからない。そして、「これはもしかして、今日の最終目的地である富良野まで無いのかもしれない。いや、きっとそうだ。」と直感した。こうなってみると、昨日美幌町市街で見つけたTSUTAYAが、実は非常に貴重な存在だったと言うことに気付き、後悔した。そして、この様な状況を見て、とある考えが湧いてきたりした。それは「通信販売」という存在。アメリカ等では既に大きな地位を持つ通信販売であるが、いまいち日本に浸透しないのは、「現物を見ないと信用できない」という消費者心理が大きい、と言うことを聞いたことがあるが、それ以外にも「通販でなくては手に入らない」という状況が国内の場合少ないのではないか、とも思う。実際に、北海道に於いてすら、CD1枚買うにも相当の距離を移動せねばならない状況を見るにつけ、それ以上に大きな大陸と自然を持つアメリカに於いては、これ以上に通販以外の購入が難しい地域などがあって、そこでは通販での生活が必然となり、結果としてマーケットとしての大きな地位を築いたのではないか、と思えてきた。もちろん素人の考えであるので、正しい保証は微塵すらないが。

幾寅駅〜麓郷の森〜富良野市市街

幾寅駅前に到着。それなりに観光客が居て駅前は賑わっていたが、実際に列車に乗る客は殆ど居なかった。つまるところ、我々を含む観光客の殆どはセットとして作られ(実際に本当の駅舎としても利用している)た駅舎や、その他の店舗のみが目当てであり、そう言えば、本当の駅名よりも、劇中の駅名の方が大きく掲げられているあたり、何となく皮肉さえも感じたりした。

幾寅駅(本当の駅名は駅舎右上に小さく掲げられている)
丁度列車が来たので激写

幾寅駅をあとにし、麓郷の森に向かう途中で、妻の希望で12色の仔うさぎが見られる仔うさぎ牧場に入った。ここでは毛皮用に飼育されている「レッキス」と呼ばれる種のうさぎを直に触れたり、抱いたりすることが出来る。じっくり見ていると、うさぎの動きもそれぞれ個性があることが分かり、なかなか愛らしい。

おそるおそるうさぎを撫でる妻の姿
暑くてだれてる模様

麓郷の森に着いたが、事前に何も調べて居なかったため、いかにも人工の森にぽつりぽつりと小屋が建っているだけで、最初は「これの何が観光スポットなのか分からなかった」のだが、途中、なにやら人だかりの出来ている小屋があり、小屋の前に掲げられている説明文を読むと「北の国から'87初恋と'89帰郷で使われたもの」とのこと。…と言っても、そのドラマを見ていない妻と私は「ふーん…」と位にしか思わなかった(苦笑)。

麓郷の森の小屋

富良野市街に入ると、町の規模が今までとは大きく違うことが分かる。「ここにはCDショップがあるに違いない」と思い、少しうろついてみると、目の前にCDショップを発見した。ここで中古CDを3枚ほど買い、本日の目標は達成されたのであった(笑)。

このあと、今日宿泊するホテルに、途中道に迷いつつも何とか到着。ここのホテルは新しく、広く、素晴らしいところだった。部屋の窓から外を見ると、そこには大自然の景観が広がっていた。

部屋からの眺め

3日目「大自然をあとにして」

富良野市周辺

朝、ホテルを出て先ず向かったのは、ホテルの部屋から見えたロープウエイ。その頂上からは、富良野山をはじめとした山々を望むことが出来るのだが、この日が天候が悪かったのと、少々肌寒かったので、写真を撮るだけでさっさと退散してしまった。

ロープウエイ頂上駅付近より

次に向かったのは「ふらのチーズ工房」。ここでは、チーズ作りの現場や、様々なチーズ製品を購入することが出来る。我々はそこでおみやげを沢山購入した。また、その隣には「アイス工房」があり、そこで私は「チーズ」を、妻は「グレープ」をそれぞれ注文した。味は良かったのだが、少々アイスを食べるには肌寒かったのが残念である。

市街地を離れ、ラベンダー畑で有名な「ファーム富田」へ。しかし、ラベンダーの時期は1ヶ月も前に終わっていたため、ラベンダーは全く咲いておらず、致し方ないとは言え淋しい情景であった。(その割には観光客がそれなりにいたことを考えると、最盛期は凄まじい状況であることが想像できた)。

ラベンダーが見られずにガッカリしていたのだが、美瑛にある拓真館に向かう途中で、ラベンダーが咲き乱れている「かんのファーム」を発見した。ここには規模こそファーム富田に比べると小さいものの、やはり立派な花畑があり、充分我々の目を楽しませてくれた。

かんのファームのラベンダー畑

拓真館では、前田真三氏の撮影した美しい写真の数々を見ることが出来た。特に大きく飾ってある3枚の写真は美しく、欲しいとすら思えたが、金額を見て断念した(苦笑)。

その後、パッチワークの丘へ。広大な丘の上に、それぞれ不思議な名前の付いた木がぽつりと立っており、何とも幻想的な雰囲気すら漂う。ただ、「ケンとメリーの木」の横のレストハウスに、「ケンメリスカイライン」が飾ってあるのは、少々場に合わない、というか、あからさまに変な気がするのだが…。

ケンとメリーの木

なお、私と妻が気に入ったのは「親子の木」。2つの大きな木の間に、まるで子供のように小さな木が立っていて、愛らしい雰囲気であった。

桂沢湖〜札幌市街

富良野市をあとにして、桂沢湖へ。しかし、なんだかずいぶんと寂れている雰囲気である。湖畔に立っていた恐竜の像も非常に場違いな感じすらするし…。新婚旅行でこんな寂れたところに来て良かったんだろうか、とすら思ってしまった。

天気以上に寂れた雰囲気が漂う桂沢湖

のちに二水氏にこの湖についてうかがったところ、「桂沢湖なんか行ったんですか!?」と言われてしまった。普通は「通り道としては通ることもある」が、立ち寄るような場所ではないらしい。分かるような気がした。

このあと、三笠市を抜けて道央自動車道で札幌に向かった。札幌市街の道は、さすがに今までの雰囲気とはがらっと変わって、まさに市街地であったが、しかし、雰囲気が我々の住む宇都宮市街と似ていて、街並み自体はあまり面白いとは感じなかった。札幌の時計台は非常に有名だが、目の前を通った限りでは「結構小さいんだな」という感じであった。

札幌でのホテルはレトロな雰囲気が漂うやはり巨大なホテルで、ここのサービスは素晴らしいの一言。私が今まで泊まったことがあるホテルでは間違いなく最高と言えるものであった。

4日目「帰路」

北大植物園と旧道庁

朝、ホテルを出てから、少々札幌市街を散策。先ずは北大植物園に行ったのだが、こんな町中に巨大な植物園があるのは何とも不思議な感じである。

次に、旧北海道道庁へ。赤煉瓦造りの洒落た建物で、先人の北海道開拓への意気込みというか、気合いすら感じられるほどの立派な建物であった。中にはちょっとした展示や会議室があり、会議室は予約すれば今でも使うことが出来る様である。

旧北海道道庁

本当はこのあと時計台にも行きたかったのだが、残念ながら時間切れ。車で時計台の前を通り、札幌の町をあとにしたのだった。

新千歳空港〜羽田へ

新千歳空港に到着。女満別空港を「小さな田舎の空港」と評したが、今度はこの空港の大きさに驚いた。やはり道庁所在地に近い空港のことだけあるのだろうか。

私たちはここで、事前に約束をしていた二水氏にお会いする。以前関東に住んでいた頃に比べ、ずいぶんと元気そうで何よりだった。また、我々は何も持っていかなかったにもかかわらず、昼食をご馳走になってしまい、少々申し訳ない気がした。

その後、我々は飛行機に乗り込み、あれよあれよと言ううちに離陸、北海道の地をあとにしたのであった。今思えば、ひたすらレンタカーで走り続ける旅だったが、大自然に触れられたことや、様々な物が見られたことは、非常に楽しく、「また来たい」と思わされるものであった。今度、ここに来るときは、もしかすると家族が増えてるかもしれないな、などと思いながら、この4日間の旅の思い出に浸った。

機は順調に飛び続け、午後5時前、予定通り羽田空港に着陸した。羽田の地に降りたって先ず感じたのは、とにかく「蒸し暑い」。空港内はエアコンが入っているとは言え、何というか空気がじめじめしているのが分かる。こりゃ、今夜は寝苦しいだろうなあ、などと思いながら、我々の住む宇都宮への帰路についたのであった。