旧友からの電話
高校時代に友人だった女性からおよそ3年ぶりに電話をもらった。なんでも近いうちに結婚( 実はわし、それまでの年賀状の記載などから既に結婚しているものと勝手に思っていて、この報を聴いて思わず「まだ結婚してなかったの?」と言いそうになってしまった。)し、関西の方へ引っ越すのだとか。
「そうか、遠いね」
不思議と、それ以上は何も浮かばなかった。あとは婚約者の方の趣味だとか、お互いの境遇を話したくらいで、特にここに書くようなこともないのだが、改めて旧友と話して感じたのは、この2年間、とりわけ子供が生まれてから、過去を振り返る余裕すらなかったんだな、ということだった。
以前にも似たようなことを何処かに記したが、もはや高校時代は「あれほどの思い出があったにもかかわらず」その殆どが記憶から消え去っていて、現在に至っては今日一日すら全うするに至らないほど忙しなく、めまぐるしい日々が続いている…。そんなことに改めて気づかされた。
…電話ではあくまでも他愛のない話に終始し、「おめでとう」以外の祝意を述べることができなかったので、(実際に本人が目にするかどうかはともかく)以下に私なりの祝辞を述べることにする。
かつての友よ、日々は未知と混沌の連続であり、一つの喜びは、同時に一つの悲しみでもある。そしてまた、幸とは自ら訪れるものではなく、それらの日々にて培うものである。多幸を心より願う。